傷ついて、弱って、そして逃げる。これも大切なことです。しかし、そのままでいてはいけないのです。何故かというと、弱り続けた先に待っているのが「腐る」ということだから。腐ってしまうということは、本当の自分を生きることが出来なくなるということです。
魚は頭から腐るという諺があります。社会の腐敗は上から起こり、腐敗が進行して下まで腐ってしまうのです。これを表しているのが「ネットいじめ」です。腐ってしまった人たちは、相手が自殺するまでいじめることもあります。自分が抱え込んで増幅させた恨みつらみ復讐心をぶつけている部分もあります。そして、魂の殺人者になることがあります。卑怯で卑劣な手を使って、巧妙にいじめます。これは腐敗した弱者が行っている行為です。本当の意味で強い人と賢い人は、こんなことはしません。
弱者に関する名言、格言をご紹介します。
かれらはその手足が弱々しく萎えているので、自分を善良だと信じているのだ。(哲学者、古典文献学者、フリードリヒ・ニーチェの言葉)
そう、弱者は弱者であるだけで自分を善良だと勘違いしていることがあります。善良ではなく、実際は「支配者」であることが多いです。僕自身、過去、散々美徳などに騙されてしまい、悩み苦しみ長い年月を経て価値観がひっくり返りました。昔は弱者に騙されて、弱者の理想(弱者にとっての私利私欲のため)の道を「よいもの」だと信じ込んでいて、真っ当に生きている人たちを敵に見ていた時期があります。そして、長い間勉強することでこの勘違いが解けたことでわかったことが、弱者の一部は「心理的に座ったまま人を支配しているということ」でした。そして本当の愛や思いやりを持っている人は、「努力」をして、守るための力もつけていることがわかってきました。口先だけではなく努力をして、自分なりにでも強くあろうとしていることがわかったのです。口先だけの言葉に騙されなくなったことで「隠れ支配者」がわかるようになったのです。
僕自身も、腐ってしまった弱者でした。
勘違いしないでいただきたいのは、弱者=悪いと言っているのではありません。支え合ったり、守り合ったりすることも大切です。弱いことを悪いと言っているのではありません。当然、弱者にも強者にも支配者はいます。支配の形が違うのです。上から力で支配するやり方もあれば、下から巧みに支配するやり方もあるのです。心理学三大巨頭の1人アドラーは、「”わたしたちの文化においては、弱さは非常に強くて権力がある”」と指摘しました。今の時代、弱者の立場や弱さを悪用する方が、支配しやすい時代です。
また、性格の良い弱者もいれば、性格の悪い弱者もいます。弱者の世界も「十人十色」です。
アインシュタインは次のように言っています。
弱い人は復讐する。強い人は許す。賢い人は無視する。(理論物理学者、アインシュタインの言葉)
復讐は弱者の行為なのです。
弱い人は、勉強を嫌う傾向にありますので、脳の前頭前野が衰えやすい傾向にあります。この部位は人間らしさを司る部位で、理性を司っている部位でもあり、思考や判断にも深く関係しています。つまり、ここが弱ることで、理性が弱くなり、妄想的になりやすいのです。勉強しない弱者は脳を使わないことが多いので、頭が弱ってしまい、妄想に陥りやすいのです。そのため、恨みつらみが増幅しやすいのです。例えば、統合失調症の人が何の罪も無い人を傷つける事件を起こすことがありますが、正しく判断が出来ない為、自身が抱え込んでいる恨みつらみなどを全く関係ない人にむけてしまう場合もあるのです。無差別殺人なども、頭が弱っている人が起こしやすいのです。下記引用文をご覧下さい。
宅間の脳の血流を示す検査写真には緑や黄色という血流の低下を示す箇所が前頭葉に集中していた1引用文献:メディア・活動 2014年 | 性障害専門医療センターSOMEC ~性犯罪の防犯、再犯防止治療活動(https://somec.org/activity2014.html) 。
宅間守は、無差別殺人を起こした大量殺人犯です(児童8人を殺害)。この犯人は、脳の前頭葉(そのほとんどが前頭前野)の血流低下が指摘されています。つまり前頭葉に何らかの障害があったのです。この部位には「犯罪抑制」に関与する部位があることもわかっています。簡単に言えば、前頭前野が弱れば人間らしさが失われていくのです。何でも他人の所為にして、勘違いして、思い込んでいき、世の中を恨み、自分の心の中で悪人を創り出すのです。妄想に陥っていくのです。こういった理由もあり、毒親ブームは危険な面もあるのです。SNS中毒になった人たちが前頭前野を使わず、毎日、恨みつらみを持ち続けることで、どんどん恨みつらみが増幅して悪化してしまう可能性が高いのです。勿論、人間ですから恨むことも、辛いことも、苦しいこともあるのが当然です。しかしそれを健全に処理しないで、悪化させていくことが怖いことなのです。その最終形態と言えるのが、無差別殺人を起こした大量殺人犯宅間守だったと、僕は思います。脳の前頭前野を使っていく生活習慣、それが人間らしく生きる為に必要なのです。だから、エモーションプラスでは前頭前野を使うことも組み込んでいるのです。
前頭前野が弱いと、恨みつらみ復讐心、これらを必要以上に大きく持ってしまいやすいのです。だからアインシュタインが言ったように、弱い人は復讐をするのです。
「親への恨みはでっち上げ」の第4章「ルサンチマンと毒子」に書いた次のこと、、、
ルサンチマンに陥った人たちは、自ら心理的な奴隷のようになり、縛られて、生涯正当化を図り続けて生きようとします。
そんな彼らは、「自分は悪くない、間違っていない、悪いのはあいつだ、あいつが間違っている」という強い思いを持っています。
弱者であることが「善(よ)い」という歪んだ価値観を持っていることがあり、強い者を悪と見做す傾向が強いです2文献:親への恨みはでっち上げ(https://play.google.com/store/books/details/?id=XctVEAAAQBAJ) 。(「親への恨みはでっち上げ」の第4章「ルサンチマンと毒子」より)
これが、戦争にまで発展する心の問題なのです。戦争は、恨みつらみを抱えた側が引き起こすのです。小さな機能不全家庭でも同じです。恨みつらみを抱え込みやすい弱者が、火種を創り出すことがあります。その時に「嘘」「虚言」が使われることがあります。SNSで行われているネットリンチも同じです。それを行う1人1人は弱いです。その1人が実名と住所を公開した上で、責任を持って出来るのかといえば、出来ません。無責任に安全地帯だとわかっていて、みんながやっているから責任逃れが出来ると思って、相手が死ぬまでネットリンチをします。弱者は、残酷な心を持ちやすいのです。何故かというと前記したように理性を司る部位が弱いので、恨みつらみ復讐心が増幅しやすいからです。
恨むことが悪いのではありません。そして、弱いことも悪いことではないけど、自分をダメにしたくないのなら、そのままでいてはいけないのです。人は、弱いからこそ強くなれるのです。弱さを経験するから強くなれるのです。自分の弱さと向き合っていますか? 闘っていますか? 闘い(問題解決)を始めないと何も変わりません。闘うというのはどういうことか、それはGacktさんが教えてくれています。
大切なのは、弱さに向き合うこと。戦うっていうのは、誰かを傷つけるってことじゃない。僕は、自分の弱さと向き合うことが、本当の闘いの始まりだと思っているんだ。(Gacktの言葉)
自分の弱さと向き合い、そして、弱い部分を強くしていく。その基本は脳の前頭前野(人間らしさの司令塔)の活性化です。僕はこの記事で最初、「昔は弱者に騙されて、弱者の理想(弱者にとっての私利私欲のため)の道を「よいもの」だと信じ込んでいて、真っ当に生きている人たちを敵に見ていた時期があります。長い間勉強することでこの勘違いが解けた」とお伝えしました。これが、僕自身、自分の弱さと向き合い、(心の中での)本当の闘いを始めて、脳の前頭前野が活性化するように努力したからわかったことです。自分が悪いことは十分わかっています。子供の頃、勉強を放棄し、薬物中毒になり、脳を衰えさせる生活習慣を続けていたから騙されやすくなったのです。そして自分で自分を腐らせていったわけですから自分の責任です。だから今度は変われば良いのです。
エモーションプラス(第二版)は、闘おうとする気持ちを創り出して、人間らしさの司令塔を強くして、心の知能指数(EQ)も高めていく方法です。弱い部分を減らしていきたいと思う人は、是非、取り組んでみて下さい。1人で出来るセルフヘルプ教材です。弱い部分は放置すれば腐ってしまうかもしれない。だけどその弱い部分こそが強くなる部分なのです。弱い部分があるのが人間です。その弱い部分を、出来るところから強くしていくことが、大切なことなのです。
人間の司令塔(前頭前野)が活性化するからこそ、その人間の良さが発揮されるのです。司令塔、司令部がダメになったら全体がダメになります。
脚注リスト(引用文献・参考文献)
- 1引用文献:メディア・活動 2014年 | 性障害専門医療センターSOMEC ~性犯罪の防犯、再犯防止治療活動(https://somec.org/activity2014.html)
- 2文献:親への恨みはでっち上げ(https://play.google.com/store/books/details/?id=XctVEAAAQBAJ)